戦国女士blog

戦国大好きな歴女子が、歴史探索をしてきた記事を載せてます(・∀・)

【乳母がふところ】岐阜城の戦い

織田信長の孫 織田秀信(三法師)の子供については未だ どうだったのか?と、ハッキリとした事はわかってはいない
高野山を降りた後 子供を設けて子孫も居るとの話もあるが… どうなのでしょう

そこで、ある伝説があるのでここでお話しをしましょう

昔 岐阜のお城が敵に攻めらた時の事 数万の敵が金華山に攻め登り「わあわあ」と時の声を上げながら お城の門の所まで押し寄せてきました 迎え撃つ味方の侍達も必死で戦っていましたが わずかな人数で とても勝ち目は無さそうです
勢いに乗った敵の攻撃で傷ついた侍達があちこちに倒れうめいていました
お殿様は もうこれまでかと覚悟をお決めになって奥方様と赤ちゃんの若殿様を遠くへ落ち延びさせるよう家来と乳母に命令しました
普通の道を通っては見つかるので山道を逃げる事になりました
真夏の山の中は草木やイバラがしげりマムシやムカデが居るので注意せねばなりません 山道に慣れない奥方様の顔や手足はイバラで引っ掻いたり岩で擦りむいたりして血が滲んでいました 乳母は赤ちゃんをふところに包むように背中を丸めて進みました 必死で逃げているうちに乳母は奥方様とはぐれてしまいます 途方に暮れていると 突然近くで鉄砲の音がしました 続けて「奥方様…!」と泣き叫ぶ家来の声がしたかと思うと それを追うように又鉄砲の音が2つ それきり声が聞こえなくなりました 乳母は足が震えて足が立ちすくんでしまいました 今赤ちゃんに泣かれては大変です 近くに居るはずの敵に気づかれてしまいます 慌てて乳母は自分の胸をはだけて乳房を咥えさせました ところが吸おうとはしません お乳が全然出ないのです 焦れば焦る程 乳母の胸ばドキドキと鳴るばかり そしてキリキリと痛みました
「若君様は 何としても私が守らなければ」と、赤ちゃんを抱きしめ敵が遠ざかるのを息をこらして待ちました
やがて辺りのざわめきが遠ざかったのを見計らって 乳母は又 山の中をひたすら逃げました
どのくらい歩いたのでしょうか 長い夏に日もかたむいて山の中は蚊がわんわん音をたてていました
赤ちゃんはお腹が減っていたのでしょう 泣いてばかりいます
「私のお乳さへ出てくれれば…」と、何度も絞ってみるが一雫も出ません 何処かに人の住んでる家は無いものかと探しましたが まったく山の中でみつかりません
赤ちゃんを抱いて乳母は途方に暮れました
その時です ふと耳をすますと 何処からかチョロチョロと水の流れる音がするではありませんか 音を頼りに行ってみると山ふところの小さな崖下に水が湧き出ているのです 手ですくって飲んでみました その冷たくて美味しかった事 早速泣き疲れた赤ちゃんの口へ 木の葉ですくって飲ませてやりますと あれ程酷く泣いてた赤ちゃんがピタっと泣き止みました あまりに美味しそうに飲むので何度もすくって飲ませました お腹がいっぱいになると赤ちゃんは気持ちよさそうに眠ってしまいました
「可哀想な若君…」乳母はそう思うと戦さの惨さに涙がこみ上げてきました 乳母は静かに目を閉じて祈りました 「どうか私のお乳が出るようになりますように…」と、一生懸命に祈りながら乳母もその水を飲みました するとどうでしょう不思議な事に ふところが濡れてお乳が出るようになったのです 乳母は急に疲れが出て深い眠りにつきました
足音に目を覚ますと朝早く焚き木を取りに来た村人が立っています 乳母はわけを話すと 「お気の毒に村の方は残党狩りが厳しいので村へおりとんさってはあかんぞな」と、言って匿ってくれる事になりました
こうして乳母は村人の助けを受けながら この山奥で若君を立派に育てたというとです

それ以来 ここから出る水を飲むと よくお乳が出るようになるといわれ いつしか "乳母がふところ"と呼ぶようになったそうです

さて これで物語は終わりです

岐阜城から6キロほど東に向かった山の中に乳母ふところがあります
今も水が流れてます

この物語に出てくる岐阜城での戦は関ヶ原合戦の前哨戦での話であり岐阜城の戦いと思われます  お殿様は織田秀信 そして若君は秀信の子供であろう

もし この話が本当であれば 若君は この辺りに名を変えて住み生き延びていた事になる 子孫も もしかしたらこの辺りに居るのかもしれませんね

 

読んで頂きまして有難う御座います😊

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f:id:kaori3211:20200219084312j:imageまだ水は流れていました